ローカルなハナシ

木製ラックに山積みしたCDが重さに耐えきれずついに崩壊。部屋にはアイドルタワーを何戸か建築する状態。年代別に建ったその塔を眺め思うことは、今年の異常なまでの消費。数えてみたらシングル、アルバム合わせて133枚あった。そこからジャンル別に仕分けしてみると、やはりローカルなものが多く、再び眺めると名盤揃いで、よくもまあここまで集まったなあとニヤケてしまう。新しいラック調達と音源整理の前にちょっと書き留めておきたいことを少し。





今年買ったローカルアイドルの過去の名作を何個かご紹介。

まず初めはご存知、2011年リリースのキャラメル☆リボンで『虹色』

photo:01



TIF後あまりの反響でiTunesのチャートにも食い込んだこの曲はいまでは絶版。9月に彼女達のホームタウン大阪は千林まで足を運んでまで現地調達した1枚。心地よいソフトハウスチューンで、なんといっても素晴らしいのはその歌唱力。大阪のタレント養成事務所ESSEアカデミー所属。鍛え抜かれたスクール生だけあって、ソロパートが多めなこの曲は美しい歌声がよく伸びる。ドラマティックな歌詞も必聴。ラストのケチャポイントである、”雨上がりの道を駆け出して、ユメへの扉を探しに行こう”というフレーズがピアノ伴奏だけで演出されているのが感動を呼ぶ。この夏一番の再生数を叩き出した一曲でした。

お次は、2007年リリース 東北発信源ユニットSPLASHの『それゆけ!みちのく』


photo:02

宮城県在住の小中学生の女の子7人によるVocal&Dance ユニット。地元宮城・東北に密着した活動をしている。東北発信源ユニット。 現在はSPLASH2012として活動中。このSPLASHからの選抜ユニットがテクプリであることは意外と知られていない。曲のタイトルにはびっくりだが、その表題曲「それゆけ!みちのく」は今ではありがちなご当地紹介ソングでも2007年にこれをやってのけたのはそれなりの評価を受けるべき。歌詞に出てくる名産名所を仙台で感じるとこの曲の偉大さがわかる。一番に推したいのはそれじゃなくてカップリングの「世界は女の子が変える」、「初恋占い60%」 ちょっと洒落にならないくらい名曲で絶版間近なところを拾えて本当に良かった。




最後にRev.from DVL『LOVE-arigatou(heart&butterfly)』昨年リリース

photo:03

福岡芸能プロダクションアクティブハカタのタレントで構成されたユニットのデビュー盤。元々、地元のポップスユニットRiZが歌っていた"LOVE"のカバーで、これがまた震えるほどの名曲。音はビッグバンドジャズ仕様で合唱のユニゾンの素晴らしさはさることながら、ラップパートは初期の櫻井翔ばりの不安定ながらも安定した、あどけない可愛さが違和感なく入ってくる。A盤とB盤は異なった収録曲になっており、凡打と思いきやカップリングも逸脱のクオリティーで猛打賞だ。正に、" 来るべきものが来たってカンジ "




接触やグループのバックボーンなんかを語っちゃうとアレなんで曲紹介まででやめときます。ふと振り返ると、まだまだ名曲達は全国に埋れているんだなあと実感しました。過去の名盤を今年になってdigれたのは本当運が良くて、何故なら来年はそろそろバブルが弾けて消えてゆくグループがぞろぞろ出てくるんじゃないかと思っているからで、会える内に買える内に…という意味合い。

ご当地アイドルのひとつの目標が東京でデビューみたいなところあって、今年は数多くがそれを成し遂げて、さてお次はどうしようかしら?と、地元で地盤を築いたり、頻繁に東京でプロモーションしてみたり色々あったのですが、やっぱりどこも頭ひとつ抜け出せないでいるんですよね。そこまでのマーケットもターゲットもない訳ですし、そりゃそうなんですが、これで終わりにさせたくないっていうのが僕の思いで。。



そんな中突如発表された我らがドロシーのBiSとのコラボ企画。今年流行った対バンものはダイレクトに結果が伴いにくく、そろそろ限界にきてたところあった。そこですかさず次なる一手を打ったドロシーは流石。相互メリットの可能性が高いコラボは、その後も面白い展開に発展し易いのかなあと。そう意味でいうと対バンは時期尚早だった感は少しある。他にも来年の1/20には「ロコドル大作戦」なるイベントがラクーアで開催される、pramoやHRの選抜されたメンバーがシャッフルユニットがお披露目で否応にも期待が高まる。それでいうとLinキュンもコラボで音源欲しいっすねー、なんか簡単そうで案外難しいそうですがw 寛大なTパレに媚びるグループが出てくれば意外と実現しそうで面白いかも。何が言いたいかって来年は戦国から同盟で盛り上げてみては?という見解。


昨晩の東京女子流@武道館が素晴らしくかっちりしたライブで、大きなサプライズもなければ、クリスマスに因んだド派手演出もなく、本格バンドを従え淡々とこなしていた。それでも充実感で満たされているのはヲタの投資力よりも運営の投資力の強さがあったからこそだと思いました。それに立ち向かっていってるとは思いませんが、生き残る術はそことの差別化じゃないかなあ。地方が結びついて共存共栄してほしいなーっていう来年のご当地シーンの希望でした。


【次回予告】
Tomato n' Pine